僕からは、12日の国会前のレポートです。
大内さんや浅野くんが、中央公聴会で頑張っている最中、国会の周りにはたくさんの人が集まってきていました。



衆議院第2議員会館前では、おなじみのリレーハンスト。参議院への入り口の向かいには、地域で教育基本法の勉強会をやっている方々が有志のスタンディング。その隣あたりで、東京の教職員組合合同の座りこみ。参議院議員会館前には「教育基本法の改悪を許さない各界連絡会」が陣取って、座りこみやミニ集会をやっていました。
スタンディングをしている方々と話をしていたら、知り合いが歩いているのを見つけて、声をかけてみたら、教育基本法が危ないと聞いたのでとにかくやってきたとのこと。臨時国会最終局面で、いろんな人が動き始めているのを感じます。
僕もいてもたってもいられなくなって、リレーハンストのマイクを借りて、中央公聴会で頑張っている大内さん、浅野くん、野党議員に向けて、国会の外からエールを送りました。
全国連絡会では、このあと、16時半から院内集会、18時から国会前集会を行いました。また、そのほかにも教育基本法「改正」情報センター主催の国会前集会や、参考人・公述人アピールを出した研究者の記者会見(毎日新聞の報道)も行われていました。
全国連絡会の院内集会には、全国各地から200名を超える人が参加、そして、国会前集会には1000名以上の参加で、すごく盛り上がりました!
13日の採決は、阻止することができました。この3日間のたたかいが本当に重要になっています。
今回の院内集会と国会前集会には、中央公聴会で意見を述べた大内さんに加えて、小森陽一さん、三宅晶子さんも参加。大内さんの公聴会の報告は、あさこさんが速報してくれていますね。大内さんからは、その内容の報告に加えて、中央公聴会での意見を生かして、強行採決を行わないようにFAXを集中しようという呼びかけがありました。
三宅晶子さんのお話は、「わたしたちの運動は大きな力をつけてきました。先週も採決を阻止しました。今、連帯した人々が国会を動かそうとしている。それが実現すれば、危機の前夜は希望の前夜になります。たたかいつづけましょう。」という静かな決意に満ちたもので、ぐっときました。

小森さんは、全国連絡会の4年間のたたかいを振り返って、かつてなかった民主主義の底力が現れようとしているとして、ともにたたかう決意を述べてくれました。また、マスコミでもいままでとは違う流れの記事が出てきたことを紹介されました。 毎日新聞12月12日東京夕刊「特集ワイド:教育基本法改正案、審議大詰め」など
みなさん、これまでの発言を凝縮したようなとてもいいお話でした。



院内集会では、日本共産党の塩川てつやさん、社民党党首の福島みずほさん、そして、民主党の国会議員の秘書の方多数が参加してくれました。
また、全国からの参加者の中では、ブログに伊吹大臣との遭遇の報告を送ってくれた「京都のおじさま」から、事件のあらましを話してもらって、会場も大いに盛り上がりました。北海道教職員組合の委員長も参加してくれて、政府・与党に対する怒りをもって、今週も大遠征団を組んで国会前でのやるほか、北海道でも大々的な宣伝やデモを続けるとの力強いアピールをしてくれました。日弁連、東京都教職員組合からも発言してもらいました。



国会前集会では、日本共産党参議院議員で、特別委員会の委員もしている井上さとしさんから、情勢の報告をしてもらいました。その中で、17時までの審議日程の話し合いで、与党が13日の採決を撤回したことが報告され、周りから「やった!」「よし!」という声があがりました。与党は、その後、14日の総括質疑・採決を提案してきているようですが、これも野党の反対で保留になっています。
社民党の保阪さんからは、タウンミーティングではやらせだけではなくて、発言させなかったこともあったことが発覚していて、さらに野党で連携して、政府を追及していくというお話がありました。そのことの詳しい情報は、福島みずほさんの「本日の教育基本法改悪反対news」の第9号に載っています。



そして、埼玉大学学生で、今日、中央公聴会で発言した浅野くんも来てくれました! 中央公聴会では、学生が発言するのはかなり異例なんですが、そういうことは知らずにホームページを見て申し込んでみたとのこと。
それでも、しっかりと自分の言葉で意見を言って、さらに大学の友達からも意見を集めて資料をつくったりして、今回の教育基本法改悪に反対だということをはっきり述べてくれました。集会では教育で問題が起こったら「問題教員」を排除して、いじめがあったら子どもまでも排除するような、政府の教育政策では、教育の問題は絶対に解決しないとも言っていて、聞いていた人も「全くその通り!」という感じで感心して聞いていました。僕も「若いのにほんとにしっかりした人だな〜」と変に感心してしまいました。

続いて、兵庫からきた村上弁護士が「今、声をあげなければ、法律を学んできた意味はない! 兵庫に帰っても、たましいは国会であばれているので、一緒にがんばりましょー!」とアピール。村上さんのブログ「弁護士村上秀樹のブログ」には、兵庫での面白い取り組みが紹介されています。
そして、今日は都教組と一緒に座りこみをしていた東京教組からも発言がありました。この発言もかなりよかったです。「座りこみに対して、与党議員から「下品だ」などど罵倒されている状況だけれども、自分たちが座りこみをするのは、子どもたちのことを本当に考えるからであって、座りこむ姿を見せてこそ、子どもに本当に考えさせることができる。子どもたちは必ずわかってくれる。」といった内容で、教員として自らの信念を示すことを訴える誇りに満ちたものでした。復党問題でほいほい意見を変えたり、居眠りをしたりしている国会議員たちとは天と地ほどの差がありますね。



今回もZAKIさんに歌ってもらいました。今日は、予防訴訟の川口弁護士もZAKIさんの守ってくれました。
つづいて「教育基本法全国ネットワーク」からは、「多彩な意見広告の会」での東京新聞の意見広告の取り組みについて、大阪からは、教員に格差と分断をもたらす制度の導入に反対する訴訟について、東京では予防訴訟の勝利に続いて、処分された教員の処分撤回を求める裁判を160名の大原告団で起こしたことについての報告がありました。(毎日新聞12月11日夕刊「君が代斉唱:都教委から懲戒処分の教職員160人が提訴へ」)
集会の最後には、社民党の辻元清美さんも駆けつけて、挨拶をしてくれました。



そして、最後は国会と首相官邸に向けて、みんなでシュプレヒコール。集まった人数は1000人以上! 集会の時間は限られているので、全員に発言してもらうことはできませんが、一人ひとりが熱い思いを持っています。あと残すは3日。延長があれば、さらに続くかも知れません。長くなれば、いろいろ大変なこともあるけど、わたしたちにとってはどんどん希望が広がる日々になります。「危機の前夜から希望の前夜に」みんなでがんばりましょう。

14日委員会で改悪法案採決のニュースが流れており、懸念されます。
安部首相は教員免許の更新制を明言しました。もし教育基本法が改悪され、教員免許が更新制になれば、時の政府にとって気に入らない教員の免許は更新されないでしょう。政府に忠実でない教員はどんどん排除されるでしょう。教員を続けたければ、政府の政策はすべて正しいと教える、政府のロボット教員になるしかない。あまりにも悲しいではないですか。
教育基本法の改悪を絶対に許してはなりません。いよいよ大詰めです。最後まで頑張りましょう。